謎説き散歩ー菜洗神社の”狛犬ー「江戸型」
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”菜洗神社”の”狛犬”を見て来ました！ー「江戸型」の特徴！
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ー”菜洗神社”ー
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”菜洗神社”に行って来ました！
「菜洗神社(札幌市・豊平区）」
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”菜洗神社の狛犬”は八紘学園(北海道農業専門学校八紘学園)の片隅に鎮座しています！
北海道神社庁は”菜洗神社”を神社と認めていませんがー国土地理院の地形図には”神社の記載”があります！
社務所もー手水舎もなくー拝殿の中も”空っぽ”でー御神体は何も祀られていませんでした！
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ーしかしー”狛犬は超芸術的な逸品”です！
私の”ネタ本(北海道の狛犬)”では名人芸と絶賛しています！
特に”手毬”は「透かし彫り」で”手毬の中に小さな毬が動く”彫りになっているそうですがー”お賽銭”が詰まって見えませんでした！
管理されていないので”手毬”はお賽銭で埋まりー”石”を詰め込む悪さをする人が居ます！
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文献によるとー”千葉県市川市”に在住した岡田信・氏の敷地内にあったものを昭和40年代に八紘学園の園長が引き取り現在の場所に移設したそうです！
”文化財に値する造形物”だと思いますー”寂れた神社”に埋もれているのが残念です！
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ー岡田信・氏について！ー
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岡田信・氏は大正から昭和期の大蔵官僚で⇒特別銀行課長を歴任⇒特殊銀行の資金調達・政策・植民地金融に係り⇒第6代北海道拓殖銀行頭取(昭和11年)”に就任していますー終戦に際し、ソ連と中国の間で残留日本人の帰国交渉を行う最中に(昭和21年・月は不明）中国八路軍に連行され銃殺されました！
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岡田信・氏の家系は医師・政治家が多く”宗教的な背景の文献”は無いのでー”庭石的な造形物”として”自宅に”飾っていたものと思われます！
台座には昭和8年5月岡田満（真の弟・歯科医師）の刻印があることからー此の時期に貰い受けた物と思われますーがー貰い受けたのは弟の岡田満かもしれません！
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此の時代、岡田信・氏は台湾総督府に於いて財政の立て直しを行って居り、その後も、満州国の財政運営に奔走しー殆ど日本には居なかったと思われます!
文献にも岡田信・氏が狛犬に造形を示す記載は有りません!
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”狛犬”を譲り受けた八紘学園の園長が”菜洗神社”を作ったのは強引だったかもしれません！
北海道拓殖銀行が倒産していなければ寄進をしてもらいーもっと整備されていたかもしれません！
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ー菜洗の名前の由来と伝播経路・地域の背景について(仮説)ー
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ー私論ですー
岡田信・氏が在住していた千葉県市川市には”菜洗”という地名はありません！
江戸時代・市川は江戸に近くー天領であり塩田・寺院も多くありー現在も”読みずらい地名”が多く残っている場所です！
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ー名前の謎ー
”菜洗”は”名洗（銚子・屏風岩）”かもしれません！・仮説ー１
柳田圀男の文献にー”名洗（銚子・屏風岩）”の「地名の由来」が出てきます！⇒「たとえばこの国・海上郡・銚子町の南方、外川から名洗浦辺の光景、または能登の和倉以東の海岸などのような地形で、その崖の上から美人手古奈が海を眺めていたためであろう。」ーと言う文面が有ります！
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ー歴史的背景ー
”狛犬”は銚子町の名洗地区の神社に祀られていたのかもしれません・仮説ー２
此の地区は”香取神宮・鹿島神宮”に近い地区でありー源頼朝以来の歴史のある東庄町に隣接している地区です！
由緒ある”神社”が多くー「合祀」されずー他地区(名洗地区)に追いやらたのかもしれません！
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ー利根川下流域の地域背景ー
此の地区・利根川下流域の左岸・右岸は江戸時代・明治・大正・昭和期に新田開発と利根川と支川(新利根川・小見川)・霞ヶ浦周辺の流路変更の工事が盛んに行われていた地区です！ー恐らく、此れ等の工事に伴い”神社の移転・合祀”が行われー”名洗地区”に祀られる前にもー”此の地区の神社”に祀られていたのかもしれません！
移転を繰り返している”狛犬”と思われます！
「私は４年間(45年前)・(建設省)利根川下流工事事務所を担当していました！」・仮説ー３
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”狛犬”の材質は溶結凝灰岩で作られているようです・仮説ー４
溶結凝灰岩は利根川の最上流部(赤城山・榛名山)で産出されー利根川・江戸川で運ばれたのかもしれません！
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”狛犬”は銚子から市川に船(利根川⇒江戸川)で運ばれたのかもしれません・仮説ー５
当時、”狛犬”は船の重石に使われる事が多かったそうです！(北前船も同様です)
当時、銚子は”醤油の産地(ヤマサ醤油・ひげた醤油・宝醤油)”で⇒「銚子(利根川)⇒関宿(江戸川)⇒（野田(キッコーマン醤油)⇒流山(流山キッコーマン・みりん)⇒（市川）⇒経由で醤油が江戸に運ばれていました！
此のルートで”狛犬”も運ばれたのかもしれません！
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狛犬は”名洗”から”市川”に運ばれー「神社・仏閣」が多く有る”市川の神社”に移設されたものを”岡田満”に見いだされたのかもしれません・仮説ー６
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”岡田信・家”は本人死亡に伴いー北海道拓殖銀行の縁で「八紘学園の園長」が”狛犬”を見出し⇒札幌に移設されます・仮説ー７
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八紘学園の園長は”狛犬の出自”を聞きー”名洗”を農業専門学校に因んで”菜洗”とあて字にした・仮説ー８
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ーと考えるのは強引な解釈かな？ー
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ー菜洗神社の配置図です！ー
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「菜洗神社(札幌市・豊平区）」ーーーーーーーーーー
写真の通り”寂れた祠”状態です！ー非常に残念です！
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ー鳥居です！ー
鳥居と社号だけ花崗岩です！灯籠も狛犬と同じ溶結凝灰岩に見えます！ー狛犬と一緒に譲り受けたのでしょうか？
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ー拝殿です！ー
拝殿の中は”空っぽ”で何も祀られていませんでした！
一１説には京都・車折神社の御札(芸能の神様）が祀られて居たとの記述が有りますが、真意のほどは判りませんーどちらにしても北海道神社庁が認知していないので個人の祠扱いですー
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ー狛犬です！ー
”超芸術的な逸品”です！
狛犬(吽形）にはお賽銭が随分と載せており狛犬（阿形）の手鞠の中もお賽銭が詰まって居ました！ー菜洗神社でなく狛犬を見に訪れる人が居るようです！
”吽形の子獅子”ー”阿形の手毬”は絶品です！
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ー菜洗神社の”狛犬”の特徴・「江戸型」ー
・作成年度は江戸時代・末期と言われています！
・背中の造作が特徴的です！
・顎から首の”渦巻くような線”ー脚元から尾にかけての造作が特徴的です！
・鼻は団子鼻で江戸型です！
・姿勢は蹲踞型です！
・材質は”溶結凝灰岩(札幌軟石)”に似ています！
・”子獅子”と”手毬”はセットの組み合わせのようですがー頓宮の狛犬には手鞠は有りませ
ん！
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左の”狛犬(吽形)”です！
・”子獅子”を伴っています！
・”子獅子”を供なう狛犬は頓宮の山崎栄太郎の作風にも見られます！
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右の”獅子(阿形)”です！
・”手毬”を据えています！ー”手毬”の「透かし彫り」の造作は素晴らしいです！
・口の”牙”の造作も精緻で素晴らしいです！
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獅子(阿形)が持つ”手毬”は中国古来の求婚の風習から来ているようでー中国では古来女性が男性に求婚する際に女性は相手の男性に”手毬”を渡したそうです！
男性が”手毬”を受け取れば婚約成立でー今でいう”婚約指輪”が”手毬”だったそうです！
故に此の”狛犬”は”子獅子”を伴っているので”夫婦”と言う事になります！
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”保存会”を作りたい位です！
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帰り道ー”春の訪れのー土筆”が顔を出していました！
土曜日(月寒・豊平神社)・日曜日(石山神社)・月曜日(菜洗神社)と3日連続・２万歩・計6万歩で超疲れました！
歩いて行ける”狛犬”もほぼ歩き尽くしました！
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